きもののお手入れ、手を抜いていませんか? もしも、こんな風になったら・・・・・・・・・・・・・
2009年 07月 21日
着物ファンの皆さんでも、きもののお手入れはどうしてますか?
また、どう考えているでしょうか?
上の写真は悉皆屋さんが、作業する際に以前使っていたものです。
さて先日、札幌でも有名な某企業の若奥様から連絡があり
「店長さん、一度うちに来てくれませんか?
おばあさんの、着物が沢山あるのですが
保管してある、地下室のたんすの中がカビ臭いんですが
どうしたらいいでしょうか?」
という事です・・・・・
私:とりあえずそのタンスから着物を全部出して
極力、風通しのいいお部屋に移して下さい。
若奥様:私は、嫁なのであまり勝手にそういうことが出来ないのです
娘さん(おばあさんの、実の娘)がいる時にきて
私と3人で、着物を見てください。
と言うことで、先日お伺いしてきました。
札幌の都心の一等地に、奥が見えないほどの門構えを
入ると、更に奥が見えないほどのお庭・・・・(少しでいいから分けて下さい(笑)
敷地内には、本宅と別宅があり おばあさまの着物がある
本宅へお邪魔しました。
別宅には何度かお邪魔していて、立派だな~と思っていましたが
本宅は、更に雰囲気がすごい・・・・・
じゅうたんから、家財道具までなかなか見る事が出来ないお品ばかり・・・・
そして、奥のお茶室に通されるとそこには一面、きもの、着物、kimono・・・・・・
『何百枚あるの?????』って感じでした。
私:すごい数の着物ですね、ここに運ぶのは大変でしたね
若奥様:まだまだ地下にあるのですがとりあえずこれだけを
上に上げてきました。
私:ひょ~え~(内心で思う)
たとうしを見ると、有名店のものや京都、東京の老舗の呉服店のものも
多数ありました。
とりあえず、たとうしを一枚ずつ広げてお品を3人で確認しながら
今後どうするか、状態を見ながら決めていきます。
その中には、なんと藍染の本場大島紬がカビだらけになっていたり
久保田一竹さんの訪問着や帯などもカビまみれ~
今は亡き、人間国宝さんの着物もカビまみれ~
その他にも、高価な着物や帯が・・・・・・・
その日は、結局丸一日かかっても一階に上げていただいた
着物を見る事が出来ませんでした。
私の車に、それらの着物を積んでしみ抜きや丸洗い、洗い張り、カビ取りの
お見積もりをする為に、お預かりしてきました。
教訓・・・・・・・
湿気のあるところには、絶対に着物を保管するのはやめましょう~
ちなみに以前、こんな事がありました↓
お客様が、リサイクルショップで気に入った着物があったので
買って着ましたが、ちょっとカビ臭かったのですが
タンスに入れました。
そしたら、事故にあい骨折してしばらく着物を着ることができず
体も、不自由だったので着物タンスを開けることもなかったそうです。
そして、時はたち怪我も治りそろそろ着物をっと思いタンスを開けて
愕然!・・・・・・・
そのタンスの中の着物のほとんどが、カビにやられてしまっていたとの事です。
カビは近くのものに、移る可能性が高いので少しでも”カビ臭い”と思ったら
絶対に、大切なものが入っているタンスなどには一緒にしないで下さい。
皆さん、確かに着物のお手入れは洋服と比べると
少し、面倒かもしれませんが着用後のアフターケアと
保管場所環境は、ちょっとだけ気を使ってください。
ただ、今ではパールトーン加工などの技術もあり
とても、着物の管理も楽になりました。
もし、このブログの記事を見て『そういえば・・・・・』と思われる
着物や帯がありましたら、お気軽にご相談下さい。
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