人気ブログランキング | 話題のタグを見る

母からのプレゼント・・・・ハンカチのご用意を

リンクをたどって、私のブログにお越しいただいた方も

いらっしゃると思うのですが、当店のホームページを

ご覧いただいた事はございますか?

見たことあるっと言う方は、きっと

「変な、ホームページ」と思った方がほとんどだと思います。
母からのプレゼント・・・・ハンカチのご用意を_e0009862_18113257.jpg

もともと、私がホームページを作るきっかけになったのは

ホームページで商品を、売りたいためではなく

きもの好きの方に、少しでもきものに関することで

喜んでいただけたら・・・
と言う思いで何のホームページ作成の

知識もないまま(今もありません)、作り始めたのであのような

ホームページになっています。

そんな中で、「きものに関する素敵なお話」

募集させていただいた中で、下記のようなお話を

いただきました。

何回読んでも、涙が止まらず胸が熱くなり寂しくも

心打たれるお話で、男性からも『感動した!』と

ご感想をいただいたこともあります。


以前、仕事で名刺交換させていただいた男性も

お酒の席で『島崎さんのホームページを見て俺は

不覚にも涙が止まらなかった 本当に感動した!』
と言われました。


昨日の大吹雪を店の窓から見ていて、これから

ご紹介する、風景を思い出しました。

情景を、思いながら読んで頂けると幸いです。

(・。・;(・。・;(・。・;(・。・;(・。・;(・。・;(・。・;(・。・;(・。・;(・。・;

”母からのプレゼント”


私が高校3年生でもう少しで卒業を向かえるころのことでした
その日は季節はずれの、猛吹雪で帰るのも大変でした。
私は、かさを持っていなかったのでコートのフードをかぶり目を
開けるのもままならない状態で顔は真っ赤になり下を向きながら
家へと向かっていました。
 


一瞬ですがふと、吹雪が止んだ気がして顔をあげてみると
そこには、今にも折れそうな傘を持っている女性がいました。
ハッと思い、私は「おかあさん?」と聞くと何も言わずうなずきました。
母からのプレゼント・・・・ハンカチのご用意を_e0009862_1531091.jpg


私が小学4年の時に父と離婚した母でした。
時々、通学の私を見ていたのですが、今日は声を
掛けずにはいられなかったとのことでした。


離婚の理由と、なぜ私が父方に預けられたかは
分かりませんが母とはその時以来の再開でした。 
母の、車に乗って色々なことを話しました。 


友達は沢山いるかとか、お父さんはちゃんとしてくれるかとか
進路はどうするとか・・・あっという間に時間は経ち
「そろそろ送っていかないとね・・・」という母に私は
「お母さん、連絡先を教えて」と聞くと
「それだけは今の家族がいるから教えられないの、本当にごめんね。


でも、私から会いに行くから・・・」とのことでした。 
私は残念でなりませんでしたが、母の幸せのために
それ以上聞くことはできませんでした。

 ただ母は、「時々あなたの姿を遠くで見ていたの」とのことでした。  
私は、残念ながら、またの再会を望み母と分かれました。
春になり私は地元に就職が決まり、働いていたその年の
冬のことでした、会社に私宛の荷物が届きました。


それは母からの振袖のプレゼントで手紙が添えてありました・・・・
『京子(仮名)、早いものであなたももう成人を迎えますね。
今まで母親らしいことをしたくても出来なかったのですが
これだけは受け取ってください。


ただ帯だけはどうしても揃えてあげる事が出来なかったので
お祖母ちゃんからもらった帯で振袖に合いそうだったので
一緒に送りました(新品じゃなくてごめんなさい)

そばにいてあげることは出来ないけど
遠くから京子をいつまでも見守って
いますので頑張って下さい。

あなたは私の自慢の娘ですから
何があっても乗り越えていけると思います。   母より』


帯からは、母やおばあちゃんの香りがして本当に
包まれている思いがしました。
帯はだいぶ、着た感じのするものでしたが

私の母とおばあさんの想い
入っていると思うと思わずその帯を握りしめ
声を上げて泣いてしまいシミをつけてしまいました。


下校のときに、母とあったときでも涙は出なかったのですが
その振袖と帯を見たときは涙が止まりませんでした。 
会社の社長から「君の母は立派な人だね、成人式には必ず
このきものを着るんだよ。どんなに離れていても
子を思う母の気持ちは変わらないからね。」
と言ってくれ
会社の人みんなで泣いてしまいました。


成人式の時は、どこかに母が見てくれているのではないかと思い
探していましたが、残念ながらその後も母に合うことは出来ませんでした。
お母さんのお陰で、素敵な振袖を着ることが出来ました。

今は、この母からもらった振袖をいつまでも大切にして自分の
子供に着せてみたいと思っています。
お母さんありがとう、離れていても私はいつまでもあなたの子供です。
お母さんはいつまでも私の自慢の母です。




みなさんも、きものに関する素敵なお話があれば、是非お知らせ下さい。



私、店長がときどきつぶやいています
ツイッターは母からのプレゼント・・・・ハンカチのご用意を_e0009862_23204974.jpgこちら


よろしければ、応援お願いします↓040.gif

にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ040.gif
にほんブログ村

人気ブログランキングへ







★島屋呉服店 Official Homepage: http://www.simaya.net/


★お問合せ・ご感想等は:ken◆simaya.net
(迷惑メール対策の為◆印を@に変えて下さい)
by simaya_tanuki8 | 2009-02-22 17:04 | 心あたたまる 素敵なお話 | Comments(0)

日本で唯一親子孫三代現役の札幌は狸小路8丁目 創業84年目の呉服店 三代目店長が日常、感じたこと思った事を書き留めてます


by simaya_tanuki8
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31